テザー（Tether）、10億ドルのUSDTチェーンをトロン（Tron）ネットワークにスワップを計画

テザーがUSDTチェーンをトロンネットワークにスワップを計画

テザー（Tether/USDT）は、大手取引所と連携し、10億ドル（約1,580億円）のUSDTチェーンをトロン（Tron）ブロックチェーンにスワップする事を発表した。

In the next hours Tether will coordinate with a 3rd party prominent exchange to perform a chain swap, converting part of their $USDt cold wallets from different blockchains to $USDt on Tron.
The #tether $USDt total supply will not change during this process.
Amount (subject to…

— Tether (@Tether_to) January 6, 2025

ステーブルコインの総供給量を変えることなくブロックチェーン全体の流動性を高めることを目的に、テザーは10億ドルのUSDTチェーンをTronにスワップすることを発表。この動きは、ステーブルコインの総供給量を変えることなく、ブロックチェーン全体の流動性を最適化することを目的としている。このスワップにより、ステーブルコインが他のブロックチェーンからトロンネットワークに移行し、サポートされているチェーン間通信が改善されることが期待されている。

2025年1月6日（月曜日）、テザーはXアカウントを通じて、10億ドル相当のUSDTを移動するために大手サードパーティ取引所と調整していることを明らかにした。このスワップでは、コールドウォレットに保管されているステーブルコインの一部をトロンブロックチェーンに転送する。USDTは現在、イーサリアム（Ethereum）、ソラナ（Solana）、トロンを含む複数ブロックチェーンで利用可能だ。発行者は、このプロセスによってUSDTの総供給量は変わらないが、さまざまなネットワーク間で流動性が最適化されることを明らかにしており、このメカニズムにより、トレーダーとユーザーは、仮想通貨会社がサポートするどのブロックチェーンでも資産を活用できる。

ステーブルコイン市場におけるUSDTの優位性

USDTは、1,370億ドル（約21.6兆円）以上の価値でステーブルコインの時価総額リストのトップに立っており、1日あたり1,070億ドル（約16.9兆円）の取引量を誇っている。

支払いや取引に広く使用されているUSDTは、主な適用分野は、決済システム、取引、国境を越えた取引となっている。

仮想通貨エコシステムにおけるチェーンスワップの役割

チェーンスワップは、ブロックチェーン間のシームレスな資産移転を可能にすることで、仮想通貨エコシステムで重要な役割を果たしており、ユーザーは複数のブロックチェーン間で流動性と取引機会にアクセスでき、市場の効率性が向上する。

ステーブルコインの発行者がトロンへのチェーンスワップを促進するという決定は、サポートされているネットワーク全体で流動性を維持するという同社の取り組みを強調。チェーンスワップにより、トロンやイーサリアムなどのネットワーク間でシームレスな資産移転が可能になり、市場の効率が向上する。これは、進化する仮想通貨エコシステムで批判や規制の監視に直面しながらも、テザーが流動性に重点を置いていることを浮き彫りにしている。