4月16日、仮想通貨投資家がリスク回避モードに入り、ビットコイン(BTC)価格が3%下落した。 トレーディングビュー のデータによると、ビットコインの価格はバイナンスでの取引で一時6万1709ドルまで落ち込んだ。

BTC/USD daily chart. Source: TradingView

米国ドル指数が6カ月ぶりの高水準106.17を記録した中、米国の株価指数とともにビットコインも下落するという展開となった。

ファーサイドインベスターズのデータによると、4月15日にはビットコインETFへの資金流入が3670万ドルの純流出を記録した。

Bitcoin ETF flows table. Source: Farside Investors

クリプトクアントのキ・ヨンジュCEOは「ビットコインETFの需要は4週間停滞している」と 指摘 する。

ファーサイドインベスターズのデータによると、4月12日の金曜日と15日の月曜日にはグレースケールとブラックロックのみで 資金の動きを記録し 、他のファンドはゼロだった。

クリプトクアントのレポートは、米国でのビットコインETFからの需要が鈍化していることを明らかにしている。

またコインテレグラフの過去の記事では、ビットコインの価格が下落しているにもかかわらず、ビットコインのクジラ(大口保有者)はコインを保持し続けている点を 取り上げている 。ヨンジュ氏の観察はこれを裏付けており、現物ビットコインの流れが減少しているにもかかわらず、蓄積が増加していることを示している。ヨンジュ氏は「ETF取引を除いても、オンチェーンでの蓄積は非常に活発だ」と指摘する。

Bitcoin demand from permanent holders and ETFs. Source: CryptoQuant

香港での現物ビットコインETFの承認に関するニュースは、ビットコイン価格の半減期前の上昇を引き起こすまでには至らなかった。ボックスマイニングの創設者マイケル・グーは、香港の現物ビットコインETFは「中国の資金がシステムに参入するための試験場として機能する」と 述べている 。

BTC 「2025年までに15万ドル」

MVキャピタルのパートナーであるトム・ダンリービー氏は、現在のビットコイン市場構造を分析し、長期保有者の実現価値の割合が40%を超え、歴史的にビットコインのピークを定義してきた10%を大きく上回っていると指摘した。彼は「半減期やさらなるETF流入、ビットコインのレイヤー2など、継続的なカタリストがあるため、近い将来に持続的な後退があるとは考えにくい。2025年初頭までに15万ドルに向けて全速前進だ」と楽観的な見通しを 示している 。

Bitcoin realized value HODL waves. Source: Glassnode

一方、ポジショントレーダーのボブ・ルーカス氏は、ビットコイン価格が次の2カ月間は説得力のある価格発見に向けて前進する前に、いくつかの指標に基づいて値固めをすると予想している。

Source: Bob Loukas

クリプトクアントのアナリストたちは「投資家は今週予想されるビットコインの半減期(4月20日)を前にBTCへのエクスポージャーを減らし、中東の状況が緩和するのを横目で見ているかもしれない」と付け加えている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。